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気になる情報(矯正治療「7つの不安」、抜歯vs非抜歯治療、舌側vsマウスピース矯正など)は「こちら」からお探しいただけます。

2015.10.19更新

抜歯と非抜歯(抜歯しない)の、どちらの矯正治療が良いのでしょうか?

 Aporonia

歯の守護聖人「アポロニア」 マルメ大歯学部(スウェーデン)にて

 

スウェーデン矯正歯科に相談にいらっしゃる患者さんもほぼ全員質問されます。私(石川)も4本の歯を抜いて矯正治療を受けましたが、抜歯はできれば避けたいと悩んでおりました・・・

結論から申しますと、「抜く必要がなければ抜かない。でも必要なら抜歯せざるを得ない」です。実は、この論争は1900年代前半からされている、言わば「永遠のテーマ」です・・・

 

そこで、非抜歯治療ができる症例をズバリお伝えしていきたいと思います。今後、数回に分けて、イラストを使って分かりやすく説明したいと思いますので、皆さんの参考になれば嬉しいです!

 

magnifierコラム 「抜歯vs非抜歯の歴史」

1900年代初め、現代矯正治療の父であるAngle先生は、非抜歯治療を推奨しておりました。しかし、治療後に、口元が前にとがったりや歯並びの後戻りが問題になる症例がありました。

そこで、「抜歯治療の方が良いケースがある」という考えをCase先生らが唱え、1911年に大論争になりました。そしてAngle先生の死後、Angle最後の弟子であるTweed先生が「抜歯治療の有益性」を発表し、以後、矯正の治療方法にいろいろな考え方が現れました。

これが、抜歯・非抜歯をめぐる「混乱」の原点なのです。

 

【抜歯と非抜歯、どちらが良い治療?(第2回)はこちら

 

投稿者: スウェーデン矯正歯科(東京・銀座) 03-3535-8711

2015.10.18更新

いきなりですが、6人で海に行くことになりました。しかし、車は5人乗りです。
皆さんならどうしますか?

1) 車を内側から広げて、6人分のスペースを確保。
2) それまでに、みんなで痩せて詰めあって乗る。
3) 後ろのトランクに人を載せる。
4) 人数を減らす。

あくまでも例です。1)~3)は違法です・・・

アニメの世界なら、どれも正解ですね! しかし、時と場合によって選択肢は変わるでしょう。

 

実は、この例えは、矯正治療にも当てはまります。

矯正治療をする際に、多くの症例で歯列にスペースを作る必要があります。そのスペースを作る時の手段が、抜歯であったり、抜歯をしない方法(非抜歯)だったりするのです。

 

では、どのようなケースでスペースを作る必要があるのでしょうか?

1.歯のデコボコ(叢生)を直すためのスペースを作りたい時

叢生

歯5本分のスペースに6本の歯があります。まさに、5人乗りの車に6人座れない感じですね。

 

2.前歯を全体的に後ろに下げたい時

space2

前歯を後ろに移動すると、後を追うように唇も後ろに下がります(症例写真はこちら)。

口元の突出感を改善するために、前歯を後ろに移動したい場合には、歯を移動するためのスペースが前歯の後ろに必要になります。

 

なぜスペースを作る必要があるのか、皆さんお分かりいただけたでしょうか?

次回は、お口の中での具体的なスペースの作り方をご説明したいと思います!(つづく)

 

【抜歯と非抜歯、どちらか良い治療?(第3回)はこちらから】

 

 

 

 

 

投稿者: スウェーデン矯正歯科(東京・銀座) 03-3535-8711

2015.10.17更新

第2回では「なぜ矯正治療では、スペースを作る必要があるのか」をご説明いたしました。

今回は、どのようにお口の中でスペースを作るのかを、具体的にお話したいと思います。

 

第2回で登場した質問をもう一度振り返ってみましょう。

6人で海に行くことになりました。しかし、車は5人乗りです。皆さんならどうしますか?

1) 車を内側から広げて、6人分のスペースを確保。
2) それまでに、みんなで痩せて詰めあって乗る。
3) 後ろのトランクに人を載せる。
4) 人数を減らす。

※あくまでも例です。

 

この例えを矯正治療に当てはめると、1)~3)は「非抜歯」でスペースを作る方法になります。

1) 車を内側から広げて、6人分のスペースを確保→ 歯列拡大

expansion3

歯を前方や外側に移動すると、歯列全体が広がるので、歯を並べるスペースが得られます。

 

2) それまでに、みんなで痩せて詰めあって乗る→ 歯を少し削って細くする (Interpoximal reduction)

 new fig

 

3) 後ろのトランクに人を載せる→ 遠心移動

 遠心移動

 

この様にして、歯を抜かずにスペースを作ることができます。しかし、これらの方法にも短所があります。

例えば、出っ歯の人に1)歯列拡大を行うとより出っ歯になります。歯はキレイに並ぶかも分かりませんが、口元がよりとがってしまいます・・・そうなると1900年代初頭に逆戻りです(第1回コラム 抜歯vs非抜歯の歴史をご覧ください)。2)歯を少し削るにしても、削れる量には限度がありますし、適した歯の形があります。3)遠心移動を行う場合には、奥歯の後方に十分な骨と歯肉が無いと、奥歯は満足に移動できません

もし、上記3つの方法が取れなかったら?または、それでは十分なスペースを得られない場合には?


その時は4) 人数を減らす、つまり「抜歯」という選択肢を考えることになります。 (つづく)

 

【抜歯と非抜歯、どちらか良い治療?(第4回)はこちらから】

投稿者: スウェーデン矯正歯科(東京・銀座) 03-3535-8711

2015.10.16更新

前回までの3回にわたり「非抜歯治療のあらまし」をお話をしてきました。歯を抜かずに治療できれば、もちろんそれに越したことはありません。

しかし、希望する目標がある場合には、何かを犠牲にしなければならないこともあります。矯正治療では「抜歯」がそれにあたります。

では、抜歯が必要になるのは、どのような場合でしょうか?

 

1.口元もしくは口唇の突出感を改善する場合

突出

口元の突出感を改善するには、しっかりと前歯を後方に移動することが必須です(イラストによる説明は、第2回をご覧ください)。

そのためには、抜歯により、歯を動かすためのスペースを十分に作ることが必要なことがあります。

 

2.歯のデコボコ(叢生)が強い場合

sousei

叢生があまりに強い場合に非抜歯治療を行うと、過度の歯列拡大(イラストを用いた説明は、第3回をご覧ください)により、歯がより出っ歯になることや、それに伴い歯肉が退縮して歯が長く見える(歯根露出)ようになるリスクがあります。

 

3.前歯の著しい出っ歯の場合

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お顔の中における、上下顎の前歯の位置関係などにより、抜歯・非抜歯の判断がなされます。

出っ歯にもいろいろなパターンがあるので、セファロ(頭部X線規格写真)などを用いた正確な診断が、治療の方針を大きく分けることになります。

 

4.歯列の正中線の大きなズレを直す場合

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ズレが軽度であれば、非抜歯治療で修正可能です。しかし、ズレを直すためのスペースを非抜歯治療で作れない場合には、抜歯が必要になります。



《あとがき》

「非抜歯治療ができる症例」はズバリ皆さんの希望するゴール」によります。

どんな症例でも、非抜歯治療を "挑戦" することは可能です。しかし、それで皆さんの希望するゴールに到達できなかったり、度重なる治療方針の変更があったりしたら・・・それは良い治療とは言えないのかも知れません。

 

「抜歯を好む矯正医」はいません。しかし、矯正治療に抜歯が必要な場合があるのはなぜでしょうか?

それは、皆さんの希望するゴールを、無理のない確実性の高い治療方針で到達し、そしてそれを長く保つようにするためです。そのためには「解剖学(体の構造)に関する知識」や「科学的根拠に基づく経験」が大切ですが、これは矯正医によって異なります。 

当クリニックの強み「無理のない確実性の高い治療方針」を作れることです。

「抜歯と非抜歯」はいまだ永遠のテーマです(第1回コラムをご覧ください)。皆さんが、矯正治療で迷う時には、どうぞお気軽に当クリニックにご相談ください。

 

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投稿者: スウェーデン矯正歯科(東京・銀座) 03-3535-8711